脳科学:気張って資産運用に挑んでもうまくいかない

株を買う時、
「購入」ボタンをクリックします。
その時、あなたはどんな心理状況でしょう?

「ここ一番!集中だ!」
「いてまえ!」

って感じですか?

家を始めて買う時、どんな心理状況ですか?
「一生に一度の大事な選択。」
って思ったりしませんか?

これが実は資産運用をしたり、資産を
購入する際の失敗を招く大きな要因
だということをご存知ですか?

今日は脳科学的に、これがダメだということを
ご紹介していきたいと思います。

「ここ一番」では、脳の中で一体どのような
現象が起こっているのでしょうか?

私たちの脳の中で過去の失敗体験が
想起される時、恐怖や不安と密接な関係がある
脳の扁桃体と呼ばれる器官が活性化します。

扁桃体は、脳の左右にあるわずか1.5センチほどの器官です。

扁桃体はトラウマ記憶と密接な関係があり、
昔、苦い体験をした場面と似たような
シチュエーションに遭遇すると、
心身を緊張モードにさせて
その危険を回避しようとします。

危険を回避させるために扁桃体は、
交感神経を活性化させ、
瞬時に「闘うか?逃げるか?」の
「闘争-逃走反応」、いわゆるストレス反応
を引き起こして「ここ一番」に備えようとします。


適度なストレス反応は、集中力を高め、
パフォーマンスを高めてくれますが、
過剰なストレス反応は、身体をこわばらせ、
パフォーマンスの低下を招いてしまいます。

多くのアスリートを悩ませるフリーズやチョーク、イップスと呼ばれる身体の硬直現象の多くは、
この扁桃体の興奮によって引き起こされると
考えられています。

通常、筋肉を動かす時、脳の運動野から
錐体路と呼ばれるルートを経て、
筋肉に信号が送られていきます。

しかし、緊急事態により扁桃体が興奮すると、
扁桃体からも線条体と呼ばれる別のルートを
経て筋肉に対して異なる信号を送ろうとします。

つまり、筋肉にしてみれば、監督とコーチから
同時に異なる指示が与えられている状態なのです。

当然、筋肉はどちらのいうことを聞けばいいのか
わからず、パニックになってしまいます。

その結果、パソコンでいうフリーズ状態のような、
身体の震えや硬直が起こってくるのです。

サッカーのPK戦で例えれば、
過剰な「結果」思考により、扁桃体が興奮し始め、
交感神経が活性化し、その結果、身体はこわばり、
シュートはあらぬ方向へと放たれてしまいます。

つまり「ここ一番」では、
筋肉自体をただリラックスさせようとしても
硬直現象はほとんど治まらず、その根本原因
である扁桃体のコントロール、働きを抑える
ことが極めて重要なのです。

資産運用に対しても同じことが言えます。
いざ、何かに投資をしようと判断する時、
「最高の判断」をしようと
してしまうのです。

では、どうするべきか?

お金、特に高額なお金が関わると、
扁桃体は過剰に反応します。
それを防ぐためには、「最高の結果を出そう」と
考えすぎないようにすることです。

そう、軽い気持ちで。

最高の判断をしようとするよりも、
最悪のケースの回避方法を知り、
「安心」を備えておくと良い判断が
できるようになります。

例えば
株式なら、無くなってもいいやと思うお金
を使って慣らし運転から始める。

不動産なら、最悪売ればいいや
と思えるものにする。

など

不動産だとローンも組むしなかなかそうは思えない!
なんていう人もいるかもしれませんが、
不動産は買ってローンを払っていれば、
いずれはローン残高より不動産価格が上回ります。

それはローンを借金だと思いすぎだからです。
家賃を払ってたってローンを払ってたって、
払えなくなったら引っ越さなければならなく
なるのは同じです。

むしろ、旦那が死んだらタダで家が手に入る
保険に家賃を払う代わりに入った。

っていうリターンもあります。

例としては極端ですが、
新築を買って35年ローンを組んだら、
35年後に残債は0になりますけど、
築35年の都心のマンションが0円ってことはあり得ませんよね?
途中で必ずローン残高よりも
不動産価格が上回る時期が来るのは確かです。

ローン残高が不動産売却価格より高くなりやすい
タイミングは購入後10年ー15年です。
ローンがなりに減りますからね。

その間に住めなくなったら賃貸に出すという
選択肢もあります。

「いい意味で軽く考える」ことが意外とうまくいくんです。

どうせ、何を買ったって、
大きい買い物をした後は、
「これでよかったのかな。。?」
「後悔しちゃうんじゃないか」
と不安になるものです。

でも、住んでみたらローンを払ってることなんて
忘れて、「やっぱ、住めば都だよね〜」
なんて言ってるんです。

人間ってわがままなもんです。

「最高の選択肢を選べず後悔」
「最悪の事態になって後悔」
は全く別物です。

最悪の事態だけ避けるくらいの気持ちで
想定できるところは想定しておく

その上での判断をしてみると
結果うまくいく体験ができると思います。



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