最近のNYダウの下落と今後を投資家心理になって読んでみよう

2018/1/26に26,616ドルを頂点に、
ニューヨークダウが下落し始めました。

そして、2/2
アメリカの雇用統計が
「予想以上に良かった」
これが理由で株価が暴落しました。

あまり経済に慣れない人にとっては
「よかったのになぜ?景気がいいってことじゃないの?」
となりますよね。

実際に投資をしたことがないと、
そうなりますが、やっている人は少し
見方が違います。

投資経験がない人は、
投資家に憑依したつもりで事実を見てみると
理解ができるようになります。

投資家になったつもりになるために

まずはそもそも論から。

そもそも、株式投資をする人ってなんで株やるのか?

答えはシンプルに儲けたいからです。
当たり前です 笑

儲ける手段は2つ。
キャピタルゲイン(値上がり益)
インカムゲイン(配当金など)
です。

歴史上、「株式」というものが出来上がった
根本理由は、値上がりを求めるためではなく、
出資をしてインカムゲイン(配当金)
をもらうためです。

その理解の上で、

株式会社は、投資家から出資をもらっても
会社の利益がでなきゃ別に配当なんてしなくても
なんの罰も受けません。

「銀行にお金を預けて約束通りの利息をもらえない」
「マンションの家賃を払わない」
といったケースは“民法上”の約束違反。
法律用語を使えば“債務不履行”だから、
払う側の経済状況がどうであろうと
払う“義務”が発生します。

でも、株の配当は
儲かってなけりゃ払わなくてもいい。
そういう位置付けです。

要するに、「儲かったらお金返します」
というのが株です。

だから株には、投資したら経営に口出しする
権利が付録で付いてきます。

そういうものに投資する人になったつもりで
考えてみてください。

「この先、儲かりそうな会社に出資したい」
ってなりますよね?

投資する人の思考の根本にはこれがあります。

そこでNYダウの下落のニュースに戻ります。

経済の基本と投資家の心理が株価を動かす


ニュースによると、株価が落ちた理由は、
「雇用統計の結果が予想以上だったから金利が上がる可能性がある。」
「金利が上がると企業が負担する金利が高くなる。」
「金利負担が高くなると儲かりづらくなる」

という思考になったためとありました。

ただ、これは単なる結果論。
ここで“先読み”をしようと思うと、
「金利が上がって株価が落ちたからなんやねん?」
「で、この先上がるん?下がるん?」
てなりますね。

ここからが大事。
投資家はさらにもう少し深いところを見ています。

投資家は頭の中でこんなことを考えている矢先に
雇用統計の結果が出たのです。
「過去の水準から見て今高いよなぁ」
「アメリカの中央銀行は金利を上げていくって言ってるよなぁ。」

と思っていた一方、

「アメリカの景気はしっかり良くなってるしなぁ」
と思っていました。

あ、ちなみに、景気には
先行指数
一致指数
遅行指数
というものがあります。

違いは、
先行指数=景気より半年早く動く。株式とか
一致指数=景気と同じ動きをする。GDPとか
遅行指数=景気より半年遅れて動く。不動産、金利とか
です。

先行指数である株が上がっているのに、
一致指数であるはずの景気がついてこないと
簡単に言うところの株式バブルです。

だから、上述の
「アメリカの景気はしっかり良くなってるしなぁ」
というのは、
「バブルではない株式の上昇だしなぁ」
もう少し言い換えると、
「経済状況がしっかりついてきている状態」
という思考と同等です。

話を戻して、

つまるところ、アメリカの株式市場は、
企業が儲かっている状態だし、
景気もしっかりついてきている
だから少し高くても株買っても大丈夫だろう。
だけど、株価も過去に見たこともないくらい
高いから不安もあるなぁ。

という心理でした。

だけど、ここに来て、予想以上の雇用統計の結果。

これが、中央銀行を動かしちゃうんじゃないか
という不安が出たのです。
中央銀行は、景気が良すぎる状態を
放置すると過剰なインフレの後の暴落
といった不安定性を招いてしまうため、
金利を上げて過剰な部分を抑制しようとします。

そうすると、
「企業の利益が圧迫される!」という人がいたり
さらに「俺、株を高いところで買っちゃった!」なんていう人もいたり、
「私は安い時に買った。みんなそろそろ不安になるだろうから利益が高く取れるうちに売っちゃお♪」なんていう先読み上手がいたり

それぞれの考えから株が売られたわけですね。

この理解をした上で、先読みをしてみましょう。

結論から言うと、
①ベースにある経済状況は◯
②リーマンショックなどのような一夜にして経済が変調をきたす情報はなかった
③企業の収益力も強さを維持している
④怖いのは早すぎる金利上昇

シンプルに考えるとこれだけなんです。

と考えると、
ベース(基本)的には経済はいい状況。
金利が変に上がって企業収益を圧迫しちゃいすぎる
なんてことがなければいい。
ということになります。

最近FRB(アメリカの中央銀行)
に就任したパウエル氏が要らん行動を
とらなければ、みんな安心して
また株を買い始めます。

ここでいう要らん行動とは、
無闇矢鱈と金利をあげるという行動に出たり、
あげるぞ!と言ったりすることです。

ま、パウエルさんもバカではありません。
投資家が「金利上昇」というキーワードに
過敏に反応しているところを見ています。

それに、そもそものパウエルさんの任務は景気を安定させることです。

投資家も
「本当に大丈夫?やらないよね?」
なんていう疑心暗鬼から抜け出すまでには
少々の時間がかかるかもしれませんが、

任務違反を起こすようなことはしない
ということが原則ではあると信じて

株価は再度上昇する方向にいくと
私は思います。

次は26616ドルを超えるかどうか。

投資家は一度26616ドルで
痛い目にあっています。
軽いトラウマになってます。
そのトラウマが26616ドルに近づくほど
不安になります。

トラウマを乗り越えるいい情報が
投資家を後押ししてくれれば
更なる上昇に進むでしょう。

株価を上げるためならなんでもしちゃう
トランプ大統領が何かするのかな?

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